2021年6月12日
2021年6月議会報告
1.町立の保育園、幼稚園、小学校、中学校の水道について
- 4番(小城世督君)
- まず初めに、町立の保育園、幼稚園、小学校、中学校の水道についての質問でございます。水道といいましても、手洗い場の質問でございます。 コロナ禍になり、できるだけ物への接触を避けることが当たり前となってきました。 また、消毒や清掃をこまめに行うことが義務、当然、必要に必須の事項となってきました。昨年、緊急事態宣言下で学校が3月から6月までほぼ3か月間休業になりました。その中で、一般社団法人 法隆寺青年会議所の皆様が、子どもたちが安心して登校できるようにと小学校だけではありますが、西和7町内17校の小学校の手洗い場を抗菌作業等を行っていただきました。
ここで、ひとつ目の質問ですが、こういった抗菌作業ではないですが、学校で今、手洗い場における感染症対策等、現行、行っていることをお伺いできますでしょうか。 - 議長(伴吉晴君)
- 栗本教育次長。
- 教育次長(栗本公生君)
- まず、小・中学校、幼稚園の取り組みにつきまして、私のほうからご説明をさせていただきます。水道設備におけます感染症対策といたしまして、蛇口の取っ手など複数のものが触れる部分について接触を避ける 、または手指の接触の機会を減らすなどの対策が考えられるところでございます。このことから、小・中学校、幼稚園の手洗い場につきましては、まずトイレの手洗い場におきまして部分的に自動水栓を設置しておりますほか、その他の手洗い場におきましてもレバー式の水栓と、部分的ではございますが接触の機会を減らす対策を講じてきたところでございます。また、施設面での対策に加え、手洗い場における密集を避けるためのフットマークの設置や 手洗い方法の指導、水栓の定期的な消毒、 清掃活動を行っているところでございます。
- 議長(伴吉晴君)
- 中尾子育て支援課長。
- 子育て支援課長(中尾歩美君)
- 続きまして、町立保育園における対策でございます。町立保育園におきましては、園児や保育士が手を触れる箇所や共有で使用する箇所については、定期的にアルコールや次亜塩素酸による消毒を実施しており、水道の蛇口につきましても定期的に消毒作業を行う とともに、手洗い後は必ず手指消毒を行うよう徹底しております。また、トイレの使用につきましても、ほかのクラスの園児と混在しないよう時間帯を分けるなどの対策を講じております。以上です。
- 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。消毒、清掃はもちろんことフットマークの設置であったり、保育園においてはトイレの使用を時間差で行っているということで、しっかりと感染症対策を取られているということがうかがえました。こちらにつきましては引き続き、徹底していただき、クラスターが発生しないよう、よろしくお願いいたします。ご答弁の中にもありましたが、小学校では一部、トイレの手洗い場を自動化を設置しているとありました。東京都、神戸市などでは、すでに自動水栓に切り替えが完了している自治体も増えてきました。
そこで、2番目の質問ですが、手洗い場を自動水栓等に変更する計画について、お伺いいたします。 - 議長(伴吉晴君)
- 栗本教育次長。
- 教育次長(栗本公生君)
- 今議会に新型コロナウイルス感染症対策といたしまして、指定避難所であります小・中学校、幼稚園のトイレの洋式化並びに自動照明、自動水栓の改修費用にかかる補正予算を上程をさせていただいているところでございます。トイレの自動水栓化につきましては、斑鳩西小学校は全て自動水栓化しておりまして、そのほかすでに自動水栓化を実施している箇所を除きまして、斑鳩小学校で24か所、斑鳩東小学校で15か所、斑鳩中学校で31か所、斑鳩南中学校 で24か所を改修する計画をしております。これによりまして、学校、幼稚園のトイレにおきましては、全面的に自動水栓化を図ってまいりますとともに、照明のスイッチの自動化など接触の機会を減らす対策を講じ、感染症対策の強化を図ってまいりたいと考えている ところでございます。
なお、トイレ以外の手洗い場などの水栓につきましては、構造上、自動化が非常に難しい箇所もございますが、今後、これらにつきましてもその対策について検討が必要であると、そのように認識をしている ところでございます。 - 議長(伴吉晴君)
- 中尾子育て支援課長。
- 子育て支援課長(中尾歩美君)
- 次に、町立保育園における計画でございます。
町立保育園におきましても、今年度、新型コロナウイルス感染症対策として園内 すべてのトイレの手洗い場を自動洗浄へと変更する予定であり、本定例会におきまして 、たつた保育園の2つのトイレで7か所、あわ保育園の4つのトイレで9か所、自動水栓取替にかかる補正予算を計上させていただいております。以上です。 - 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。いち早く取り組んでいただいているということは一定、評価させていただきます。一日も早く切替えを行っていただけるよう、今以上に子どもたちが安心して生活できるようにお願いいたします。
また、ご答弁いただきましたトイレ以外の部分の手洗い場の自動洗浄化も、もちろん費用の捻出や課題等ありますが、新しい生活様式の一部分となりますので、できるだけ早く実現していただくことを強く要望いたしまして、ひとつ目の質問を終わらせていただきます。
2.小学校、中学校で体育の授業の際のマスクの着用について
- 4番(小城世督君)
- 続きまして、小学校、中学校で体育の授業の際のマスクの着用について、質問させていただきます。(1)の質問につきましては、先ほどの溝部議員と重複いたしますので答弁は結構でございます。現状の指導方法についての答弁は結構でございます。
先日ですね、大阪の高槻の小学校で5年生が持久走直後に亡くなる事故が発生しました。マスクが死因に関わっているかどうかははっきりとされていませんが、私からは、このマニュアルとガイドライン等の作成状況、指導方法について、お伺いいたします。 - 議長(伴吉晴君)
- 栗本教育次長。
- 教育次長(栗本公生君)
- これからの時期は気温が上昇する時期となってまいりますが、マスクの着用に関する取扱いにつきましては、昨年度は臨時休業からの学校再開直後の6月3日に、今年度も5月28日に町立小・中学校長及び幼稚園長に対しまして 、熱中症など健康被害の予防の観点から、学校や幼稚園における各場面に応じて適切な指導を行うよう通知を行うとともに、町ホームページにも掲載し、その周知を図っている ところでございます。なお、教育委員会といたしましては、これらマニュアルの運営状況につきましては、適宜、確認をしてまいりたいと、そのように考えているところでございます。
- 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- そうですね、しっかりとガイドライン、マニュアル等を作成していただいて指導されているということで理解いたしました。 ご答弁いただきましたように、頻繁にではなくて結構ですが、教育委員会として現場を見て確認し ていただきたいと思います。指導はしたが現場では行っていなかったではガイドラインの意味もありません。教育委員会と現場が連携を取り、事故が起こらないように引き続き、努め ていただくことをお願いいたしまして、この質問は閉じさせていただきます。
3.コミュニティバスについて
- 4番(小城世督君)
- 次にですね、コミュニティバスについての質問でございます。
王寺駅乗り入れが開始し1年が経過いたしました。 コロナ禍ということもあり、実証等なかなか難しいものがあると思いますが、ます初めに、利用状況についてお伺いいたします。 - 議長(伴吉晴君)
- 上田都市建設部長。
- 都市建設部長(上田俊雄君)
- 王寺乗り入れ開始後のコミュニティバスの利用状況に関するご質問でございます。
令和2年度のコミュニティバスの利用状況でございますが、令和2年4月7日から5月25日までの緊急事態宣言の発令に伴う公共施設の臨時休館など新型コロナウイルス感染症の影響を受け、年度当初の4月、5月の利用者数は対前年度1,639人、42%の減となりました。6月以降、利用者数は回復し、最終的に令和2年度と令和元年度の年度比較を行いますと、令和2年度では1年間で2万2,738人の利用があり、前年度の令和元年度と比較いたしますと654人、2.8%の減となっております。 1日の平均で見ますと63.3人で、令和元年度と比較して1 .7人の減、1便当たりでは15.8人で、令和元年度と比較して0.5人の減となっている ところでございます。
次に、王寺駅での乗降客数についてでございます。令和2年4月から令和3年3月までの1年間で乗車客数は4,138人で、月平均344.8人、降車客数は5,228人で月平均435.7人、合計9,366人で、月平均780.5人の利用をし ていただいているところでございます。 - 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。全体的な部分を見ましても、コロナ禍でありながら前年度から654人減ということで、私の想像以上に利用されていることが分かりました。王寺町の乗降者を見ましても、1年で9,336人利用されているということも理解をいたしました。たくさん利用されているなという感覚があります。しかしですね、委員会でも再三、質問してまいりましたが、ご答弁いただいた内容はあくまでも延べ人数でございます。補助も出ている中、斑鳩町としては延べ人数ではなくて実人数の把握をされていますでしょうか。
- 議長(伴吉晴君)
- 上田都市建設部長。
- 都市建設部長(上田俊雄君)
- コミュニティバス利用者の実人数についてのご質問でございます。実人数を把握するためには、利用者の方 一人ひとりに聞き取りするなどし、重複して計上しないよう集計する必要があります。 また、利用者によって利用頻度もさまざまでありますことから、現場において利用実人数を把握していくことは、現実的に極めて難しいと考えているところでございます。しかし、毎年度、実施している利用者アンケートにおきまして往復利用の状況と利用頻度を調査し、その割合に 延べ利用者数を乗ずることで推計値としての算出は可能であると考えております。
現在、新型コロナウイルス感染症により利用状況も流動的でありますことから、感染状況が終息した後、アンケートを実施し、その結果から利用頻度を算出し、あくまで推計値とはなりますけれども、実人数の推計値の算出を行ってまいりたいと考えている ところでございます。 - 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。今、ご答弁の中に、現実的に極めて実人数を把握するのは難しいというふうにおっしゃっていましたが、実際の王寺駅の停車時間は4便決まっているわけであります。第1便が9時1分、第2便が11時5分、第3便が14時23分、第4便が16時 33分の4便でございます。この時間に王寺駅の停留所に行きアンケートを採る、聞き取りをするなど実人数の把握に関しては決して難しくはないと、私自身は思っております。補助も出ている事業で、実人数の把握はかなり重要度が高いと考えます。いろいろな方法があるかと思いますが、 できるだけ正確な実人数の把握に向けて、引き続き、町としても考えていただきたいと思います。
今回は、ここで実人数についての質問は終わりますが、私自身も動向をチェックしながら、再度、質問させていただきたいと思います。
次に、コミュニティバスに関連して、法隆寺駅を利用する方や大和小泉駅を利用することが多い住民さんに対して、補助と今後の延伸等についての質問でございます。
王寺駅乗り入れにより斑鳩町のコミュニティバスが町外に乗り入れすることになりました。大和小泉や筒井駅などを利用する住民さんにとっては、直接的なメリットが感じられないのが現状でございます。王寺駅の乗り入れが実現したのであれば、町外へさらなる延伸をするという計画等はありますでしょうか。 - 議長(伴吉晴君)
- 上田都市建設部長。
- 都市建設部長(上田俊雄君)
- 令和2年4月に、王寺駅への乗り入れを開始し、令和2年度の王寺駅の乗降客数は先ほども申しました9,366人で、全体の乗降客数の約41%を占めております。また、コミュニティバスの月別の利用状況につきましても、このコロナ禍にあって、令和2年9月以降は12月を除いて昨年度を上回るご利用を いただいているところでございます。また、昨年7月に実施した利用者115人を対象としたアンケート調査におきましても、利用頻度の変化をお尋ねした設問に、 王寺駅乗り入れ前にはコミュニティバスに乗ったことがない利用者が18.3%おられ、新たに利用いただくようになった方がおられるなど、コミュニティバスが王寺駅に直接乗り入れることで潜在する住民のニーズに適合し、利用促進の観点からも一定の事業効果があったものと認識いたしております。さらに、 高齢者の買物や通院といった日常生活や外出支援のための移動手段として、その確保について寄与できたものと考えております。
王寺駅以外の鉄道駅を利用される方への補助制度や新たな町外への運行ルートの延伸に関するご質問でございますが、王寺駅への乗り入れは平成30年度に町内1,300世帯を無作為抽出して実施したコミュニティバスに関する住民アンケート調査におきまして、そのニーズの高さも検証し、最終的に地域公共交通会議で合意を いただき実施してきたものでございます。また、昨年、その 地域公共交通会議において、現行のダイヤを変更せず王寺駅乗り入れを含む効果検証や利用者のニーズを継続的に把握しながら、現在の実証運行計画を継続するということで取りまとめをいたしている ところでございます。現時点では、現行の事業計画により運行を継続していく方針でございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。 - 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。王寺町、 乗り入れが始まり1年ですし、今後も効果検証していく事業である ことも理解はしております。また、地域公共交通会議や民業圧迫の観点からも、斑鳩町だけで決めていけることではないという ことも理解をしておりますが、ご答弁の中にもありましたように、王寺町乗り入れにより高齢者の買物や通院といった日常生活の外出支援にも一定の効果があったとおっしゃられ ております。斑鳩町全体を見ていただき、多くの住民の皆様が納得でき、利用できる新たなサービスの構築をお願いいたしまして、この質問を閉じさせ ていただきます。
4.ヤングケアラーについて
- 4番(小城世督君)
- 最後の質問になりますが、ヤングケアラーについてでございます。
ヤングケアラー、町の認識について、昨年の12月議会で奥村議員が質問されていましたが、今回、文部科学省、厚労省がプロジェクトチームをつくり、ヤングケアラーの支援に向けた動きが出てきました。また、自治体では6月1日に神戸市において、全国で初めて、こども若者ケアラー相談室、相談窓口を開設されました。大阪府では、独自に府立中学校でヤングケアラーの実態調査を行うと発表されました。支援に向け、全国的に本格始動する中、町におけるヤングケアラーの実態調査について、お伺いいたします。 - 議長(伴吉晴君)
- 中尾子育て支援課長。
- 子育て支援課長(中尾歩美君)
- 年齢や成長の度合いに見合わない重い責任や負担を負って、本来、大人が担うような障害、病気、精神疾患のある保護者や祖父母などへの介護、年下のきょうだいの世話をすることで自らの育ちや教育に影響を及ぼしている18歳未満の子どもをヤングケアラーと定義されています。本町におきましては、現在のところヤングケアラーに関する実態調査は実施しておらず、ヤングケアラーについて具体的に把握はしておりませんが、令和2年度に要保護児童対策地域協議会、子ども本人、学校を対象とした初めての全国規模の実態調査が実施されており、世話をしている家族がいる、と回答した子どもは中学2年生で5.7%、全日制高校2年生で4.1%という結果が報告されています。また、その中には、世話をしていても自分のやりたいことへの影響は特にないと回答した子どもが半数いる一方で、家族への世話をほぼ毎日している中高生は5割弱、1日平均7時間以上世話をしている中高生が約1割存在するという結果も報告されております。以上です。
- 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- ありがとうございます。ご答弁いただきました全国規模の実態調査の中学校2年生の5.7%というと、17人に1人が当事者ということになります。斑鳩町では、実態調査を行っていないということですが、ヤングケアラーの支援は多岐にわたります。まずは実態調査を行っていただき、当事者の把握に努めていただきたいと思います。
町で相談を受けた場合ですね、家事や子育て支援、必要に応じた対応策については、今現状どのようにされているのでしょうか。 - 議長(伴吉晴君)
- 中尾子育て支援課長。
- 子育て支援課長(中尾歩美君)
- ヤングケアラーは、家庭内のデリケートな問題、本人や家族に自覚がないといった理由から、支援が必要であっても表面化しにくいことから、福祉、介護、医療、学校等、関係機関が連携し、ヤングケアラーを早期に発見して適切な支援につなげる必要があります。このため本年3月、ヤングケアラーの支援につなげるための方策について、厚生労働省及び文部科学省が連携して検討を進めるため、ヤングケアラーの支援に向けた福祉、介護、医療、教育の連携プロジェクトチームを立ち上げ、今後の取り組むべき施策について、取りまとめが行われた ところです。具体的な内容としましては、福祉、介護、医療 、学校等、関係機関による連携により、潜在化しがちなヤングケアラーを早期発見、把握すること。また、発見、把握したヤングケアラーの心身の負担を軽減し、子どもらしい生活を送ることができるようにするために、既存の支援サービスに適切につなげること。そして、ヤングケアラーの名称や概念についての社会的認知度を向上させることといった三つの施策が示されたところであります。
本町におきましても、今後、学校をはじめ、関係機関とヤングケアラーに対する認識の共有を図り、支援が必要な子どもやその家庭の支援方針等を検討する際には、家族の要介護者等の有無やその支援の状況、子どもの学校の出欠状況など家族全体の状況を共有し、ヤングケアラーではないかという視点からのアセスメントも進め、必要な支援サービスにつなげてまいりたいと考えております。以上です。 - 議長(伴吉晴君)
- 4番、小城議員。
- 4番(小城世督君)
- そうですね。勉学に励む、部活動をする、友達と遊ぶ。子どもたちが子どものときにしか体験できないこと、子どもらしい生活が送れるよう、支援の輪を広げる必要があると感じました。今、ご答弁いただきましたヤングケアラーの支援に向けた福祉、介護、医療、教育の連携プロジェクトチームが示した3つの施策を ですね、ぜひとも斑鳩町内の中で落とし込んでいただき、柔軟な対応をしていただきますようよろしくお願いいたします。また、誰 一人取り残さない斑鳩町を築いていただくことも強く要望いたしまして、また、今後、引き続き、国と 他自治体の状況を見ながら委員会等でまた質問したいと思います。
今回、私の一般質問はここで閉じさせていただきます。ありがとうございました。
議会で行った質問は、斑鳩町ウェブサイトに掲載されている斑鳩町議会の会議録からの抜粋となります。斑鳩町議会の詳細につきましては以下をご覧ください。
斑鳩町議会本会議会議録
斑鳩町議会本会議会議録